筆者が子どものころ(約30年前なので1995年ごろ)は近所に駄菓子屋さんはたくさんありました。通っていた小学校を中心に記憶ある限り思い出すと、6軒はあったかと思います。幼いことは100円玉を握りしめて、駄菓子屋さんで計算をしながら買ったものです。
時代は流れ、現在では駄菓子が買えるのは食品スーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストアや100円均一ショップといった感じでしょうか。
販売する場所が変わっても、今でも駄菓子は根強い人気を誇っています。そんな駄菓子たちを手掛ける駄菓子メーカーが大阪府八尾市に数件あるのをご存じでしょうか?その1軒が株式会社チーリン製菓です。
そこで今回は、プチプチうらない®やゴーゴーシリーズ、オールシーズンチョコで有名な株式会社チーリン製菓に取材で伺いました。
大阪府八尾市の老舗企業「チーリン製菓」とは!?歴史はどんなもの?
チーリン製菓(大阪府八尾市竹渕4―66)は主にチョコレート菓子などの菓子製造業を手掛ける企業で、創業は昭和3年と老舗です。
社名の由来としては、「チャリーン・チャリーンという小銭の音から(中略)子供たちが小銭で買える美味しく楽しいお菓子を販売するように」という思いからチーリン製菓となったそうです。

チーリン製菓は創業当時、モナカのタネを作っていたそうです。そして時代の流れとともに駄菓子メーカーへと変わり、代表的なお菓子である『プチプチうらない®』や『ゴーゴーシリーズ』『うんチョコ』などを生み出しています。約10年前からは、お菓子売り場への卸だけでなく、雑貨やお土産、ファッション関連への起用でも好調だといいます。

チーリン製菓の強みは「チョコレート菓子」の製造である
さまざまな商品を手掛けていますが、チョコレート菓子の製造は強みのひとつとなっています。その中でも得意なのが、糖衣チョコです。
同チョコは、チョコ玉の表面をシュガーコーティングしたものです。糖衣されていない場合、暑い時期にはチョコレートは溶けてしまいますが、覆うことで気温が高い季節にも比較的強いものに仕上がるそうです。この技術を応用して、春夏秋冬いつでも食べられるチョコレート、オールシーズンチョコも販売しています。

さらに、駄菓子そのもの製造だけでなく、容器にもこだわりをもっているといいます。取締役副社長の福井憲治氏は「子供たちの心を引きつかせる、楽しめるものを作っています。味も大切ですが当社は、可愛い、おもしろいと言われる容器に注力しています」。
例として『KANPAI』はビールジョッキをモチーフにしています。子どもたちがビールを飲む真似のできる形となっているので、お菓子を食べながらもままごとが楽しめます。デザインに関して業務部 企画開発 課長の山本宗利氏は「垢ぬけ過ぎず、どこか懐かしさを感じるように工夫しています」。
ロングセラーは「プチプチうらない®」累計販売は億を超える枚数に

チーリン製菓の代名詞といえば、プチプチうらない®です。PTPシートの中にチョコレートの粒が入っているもので、表面には、おしゃべり、にんき、おけいこなどの言葉が印字されています。チョコをプチっと押し出すとアルミ箔には〇や◎などが記載されているので、各言葉に対しての占いの結果が分かる仕組みとなっています。
同商品は昭和60年に販売されて以来、累計販売数はなんと3億7000万枚(2019年11月時点)と、億を超えるほどとなっています。しかも発売以来、変わらず値段は20円(税別)と子供たちに優しい価格となっています。
現在では、いちごミルク味やラムネなどもあります。
挑戦はこれからも続く、インスタグラムを消費者との交流の場に

さらに世の中に合わせた宣伝活動も行っています。最近では、SNSであるインスタグラムでの発信に注力しているとのこと。福井副社長は「(当社のことを)知ってもらうために、改めてインスタグラムを更新し始めたばかりです」。
投稿を続けていくことで、嬉しいできごとが起こっているそうで、山本課長は「インスタグラムはおもしろいです。お客様から直接ご意見などをいただけたりするのが、とにかく嬉しいですね。(投稿など)夢中になりすぎて、電車を乗り過ごしたことがあるくらいです」と、一般消費者と直接つながれることが企業としての喜びだといいます。
「どんなときでも笑顔を届けたい」チーリン製菓の想いは強く
チーリン製菓もも例にもれず、新型ウイルスの影響があったそうです。しかし、「こんなときだからこそ、SNSで知ってもらい、心がなごむような発信をしたいです」(福井副社長)と前向き。だがしの日である3月12日の一日だけでも、世界が戦争を止めて駄菓子でみんなが笑顔になってほしいという大きな思いを持ちつつ、これからもお菓子の製造に励むそうです。


